【外反母趾】症例紹介

年齢:64歳

性別:女性

主訴

靴を履いて歩くと右の親指が靴にあたり痛みが出る

足の付け根が痛くなる

今までに20足以上の靴やインソールを買って試したが効果がなかった

職業:主婦

足のサイズ :24㎝   

いつから痛みがあるか?

5年位前に痛みが出たのですが、その時は少し経ったら痛みがなくなったのですが、最近は2ヶ月くらい前から痛みが出ています。

どこに痛みが現れるか?

  • 右足親指
  • 右足裏付け根

何をした時に痛みが出るか?

  • 歩行時、けりだしの時に痛みが出る
  • 最近は何もしていなくても痛みが出ることがたまにある

痛みが出てから何か自分で対策は行いましたか?

  • 1回病院に行きましたが、シップをもらっただけでした。
  • 靴を買い換えました。

視診

  1. 親指にバニオン(第1中骨頭の隆起=外反母趾)形成を認め発赤もありました。
  2. 第2~第3中足骨頭付近の足裏にはタコを認めた。
  3. 両足ともかがみ指があるが特に左の第2趾がひどくある。
  4. 親指と第2趾の重なりは、座位ではわずかだが、立位になると親指の変形が強くなり増加する。

触診

  • 親指のバニオン(第1中骨頭の隆起=外反母趾)に圧痛がある。
  • 第2~3中足骨頭付近の足裏にも圧痛がある。

フットプリンター評価

右足

  • 拇指→外反母趾
  • 小指→浮き指
  • 足の付け根→横アーチ消失
  • かかと→後ろ重心

左足

  • 拇指→外反母趾
  • 小指→浮き指
  • 足の付け根→横アーチ消失
  • 足裏→偏平足
  • かかと→後ろ重心

可動性評価

足関節

明らかな可動性の制限はなかった。

両母趾

徒手的矯正は可能(親指が硬くなってはいなかった)

筋機能性評価

足のグー、チョキ、パー運動のグーとパーがやりずらい

症状によるまとめ

この方は、歩行時に親指(外反母趾)の痛みを主訴としました。

歩行時やつま先立ちをしてもらい、前足部に負荷がかかった時にも足の第3趾の付け根にも痛みがありました。

フットプリンターでの結果、足の横アーチの低下による開帳足があるので、歩行時の第3趾の中足骨頭部への圧が集中するため痛みが出たと考えられます。

施術及び施術効果

★フットマッサージ

★整足矯正

血行促進と足の矯正をソフトに行います。

★整足テーピング

足ゆびが伸びることで使いやすくなり、一か所に負担がかからなくなる。

中足骨部を締めることで荷重時の中足骨部の広がりも抑えます。

★靴やインソールの選び方

足の痛みが出る原因

足の原因が50%靴やインソールの原因が50%あります。

※低下した土踏まずをサポートするのではなく活性するインソールを装用してもらった。

当院では足の指や足裏を機能させることが目的で行っています。今までと違った視点でのお伝えしました。

★足部トレーニング

ふくらはぎ、足裏、足指を痛みが出ないくらいにストレッチ&運動

施術効果

疼痛

施術開始8週間(1週間/1回)計8回

靴を履いて歩行時の痛みはなくなりました。

足裏付け根の痛みもなくなりました。

足趾

外反母趾の角度はわずかに改善。

まとめ

この方は、外反母趾と開帳足を認め、母趾と足の付け根の痛みを訴えて居ました。

フットプリンターからみて、開帳足に伴う横アーチ機能の低下を疑い、整足テーピングや靴のフィッティングや土踏まずをサポートしないインソールによる効果で早めに痛みが取れました。

運動療法としては、足裏や足ゆびを機能させる運動や足裏のトレーニングをしてもらうことで、疼痛軽減と歩行機能の完全を認めた